STORY
ガラスの端材や残材の再利用で作られた家具の為のショールーム。
東京青山246通りの一等地の建つ商業ビル地下1階部分の内装改修プロジェクト。
銀座　「SHIMOSE FINE ART」にて、確立された建築ディテールが、より一層洗練され「目に見えぬもの」として、ショールームの内部空間を支える基盤となった。
進化した目に見えぬ支持金物はショールームの壁面を角度の付いた斜めのショーケースとして自立させ、間接照明によって、均質に光る半透明の背景（BACK GROUND)を作り出す。

立ち上がった光の壁の視線の先には、天井に浮遊するプロフィリットの光るガラスの帯と、エキスパンドメタルの帯の組み合わせが展開する中、一歳目を引き存在が、ユニット化されたガラスブロックの光床である。25個のフロスト加工された200角のガラスブロックを接着、固定し１ユニットとし、スチールパイプで組まれた架構の上に、並べて行くという画期的な工法により。あの独特な透き通る乳白色の水面の様な商品展示のステージが生まれた。
透明感のある光の床は、GLASSファニチャーのガラスの存在をより深く透明にし、足下から映し出されて光源がガラステーブルの天板に拡散し、周辺に波紋の様に拡がりを見せる。ショールーム内部は、ガラスと言う単一の素材を幾重にも組合わせる事で、多種類の素材で構成された空間とは全く違う方向性を見せることになる。それはガラスを通過する時に発生する微妙な光のエネルギーの変化を五感を使って全身で感じ取る事なのかも知れない。ガラスの箱に見隠れする光の中で、GLASS FURNITUREの精錬されたフォルムを体感することになる。

ガラスいう素材をいかに、素のままに内部空間に取り入れるかという問題解決の方法として、ディテールを徹底的に目に触れないところで処理することを考え、支持金物の強度計算からデザイン・製作まで、妥協のない納まりを追求した。ガラスと金物の接合部への新しい構造用シール材の導入やガラスとガラスの卓越した接着技術に裏打ちされたデザインと施工の共同作業がショールーム内部の随所に隠れたディテールとして、表現されている。例えば（ショールーム正面奥の）プロフィリットの大壁面が、実は回転する扉とプロフィリットの斜の連続する壁面等を簡単に実現してしまう。

目に見える簡潔さと目に見えぬ熟思された納まりが、ショールーム内部の無駄のない空間と完璧なまでのストイックな家具のディテールへと連続する。

The GLASS I
A show room space for a glass company in Shibuya, Tokyo
Various glass materials are exploited in this project in an unprecedented way. The wall, ceiling and the floor of this showroom are all finished with different glass materials (namely, module channel glass, sheet glass,and glass block. Main glass material used for wall is a module channel glass, which is jointed not only for creating wall and ceiling unit but also for swinging doors for the storage space and restroom to create a flat wall surface with homogeneous interior finishes.
The other main feature of the showroom space is half-frost finished sand blasted-glass blocks used as a main floor finish. Transparency of glass when lighted underneath gives the interior added dimensional deepness usually not attainable with simple flat sheet glass. The serenity and unreal quality of the space is further augmented and complicated by the multiple layer of the illuminated glass surface.