R曲線の壁天井と光る床の空間

THE GLASS II

STORY
GLASS TUBE
歩行者空間に面した商業空間の演出方法には、概ね二つの方法がある。
外部に仕掛けをし、内部に人を引き込む方法。
内部が注目を引き、外部まで一体的に内包してしまう方法。

神田小川町の大通りから、少し中に入り込んだオフィス 街にあるガラスのショールームは、そのどちらにも属さない不思議な空間である。
内部でありながら、外部であり、外部であり、内部である曖昧な場所を作る事がデザ インの核となった。
このショールームは13坪程の小さなスペースである。 限られた空間で、沢山のデザイン的な要素を操作する事は当初から不可能だった。

必然的に一つの要素を多面的に解釈して、デザイン(形)として表現する方法がデザインの基本となった。
内部も外部も無く、通り過ぎる 人にとっても、内部にいる感覚を感じられる方法の解決 にガラスの素材が効果的な役割をしてくれた。
奥行きのない、小さなプロジェクトではあるが、デザインの根底にあったのは、外部空間として存在するこの通りの道を、
ショールームの大切な空間として最大限に活用した点にある。
特に夜間は、内部よりも、外部にいる時に、より内部を 感じられる不思議さがある。
それは、ショールーム内部 から溝型ガラスの筒状(TUBE)の光る壁が、連続して前面の通りに積極的に空間的な関与を仕掛けている為である。

皮肉にもこのショールームを一番良く体験できる 場所はこの通りを通り過ぎる時の、「一瞬」の瞬間だ。

The GLASS II
A show room space for a glass company in Kanda, Tokyo
The second of a series of showroom projects:The design motif used in the first showroom was further refined and culminated to give visual impact to the people passing by. Small showroom’s front façade is designed to advertise glass company’s construction skill in glass materials: in this case, the usage of module channel glass in three-dimensional form. Tubular unit wall system extrude onto the street front, making itself an eye-catching object and icon of the area around. At night, showroom façade will glow and blend into the twilight of the mid town Tokyo cityscape.


DATA
所在地:東京都千代田区神田
竣工:2008年 10月
主要用途:SHOWROOM
延床面積:45.36m2
坪単価:100万円
施工:株式会社昭栄

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